当センターの安成哲平准教授・ディスティングイッシュトリサーチャー、筑波大学理工情報生命学術院博士後期課程の梶川友貴氏、名古屋大学宇宙地球環境研究所の松見豊名誉教授、及び米国NASAによる研究グループは、国連による持続可能な開発目標（SDGs）の「誰一人取り残さない」という方針を満たすため、北極域の住民にとって健康的な大気の質を維持することが不可欠と考え、北極域のグリーンランド北西部のカナックで初めてPM2.5の観測を2022年7月20日から8月13日に行いました。また、観測期間中に、カナックにおける野外廃棄物焼却時の大気汚染によるPM2.5増加を初めて観測し、その大気汚染微粒子が周辺域の海洋へ沈着しうる可能性を議論しました。
北海道大学 ＞プレスリリース（研究発表）
グリーンランド北西部で野外廃棄物焼却時のPM2.5を観測～北極域で「誰一人取り残さない」大気環境把握への貢献に期待～（北極域研究センター 准教授 安成哲平）
https://www.hokudai.ac.jp/news/2024/03/pm25-1.html
論文：
Yasunari, T. J., Kajikawa, T., Matsumi, Y., & Kim, K.-M. (2024). Increased atmospheric PM2.5 events due to open waste burning in Qaanaaq, Greenland, summer of 2022. Atmospheric Science Letters, e1231.
https://doi.org/10.1002/asl.1231
2022年夏季カナックにおける短期観測によるPM2.5の時系列変動と廃棄物焼却における大気汚染の様子（Graphical Abstract from Yasunari et al., 2024）
