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韓国・釜山で北極海航路セミナーが開催されました

  • 2019.12.18

 2019年12月12日(木)、韓国・釜山において第8回国際北極海航路セミナーが開催されました。北極域研究センターから森木亮教授が発表者として参加したので、その概要を報告します。    
 今回のテーマは「北極海航路の国際通過航行:課題と協力」です。セミナーの主催は韓国政府の海洋水産部(海洋開発、海運、港湾、漁業、海上保安等を所掌)、事務局は地元の霊山(ヨンサン)大学の北極域物流研究所、協賛は同じく地元の釜山港湾公社です。発表者は地元の韓国をはじめ、ロシア、ノルウェー、中国および日本から参加しました。森木教授は大塚夏彦教授と連名で「北極海航路経由で輸送される可能性のある日本発着の貨物品目の分析」と題した発表を行いました。  
 発表ではロシア勢の積極性が目立ちました。基本的にはロシア北極域の資源開発の拡大が原因で北極域物流が拡大しているのですが、その余勢を駆って一般貨物の通過航行も増大させたいという意欲が見えます。韓国勢からは、Arctic LNG-2プロジェクトのLNG輸送船建造を受注したサムスン重工の発表がありました。最後は韓国勢中心のパネルディスカッションが行われ、将来に対する期待を基調としてまとめられました。