ニュース

北極海航路経由のコンテナ貨物が日本で初めて苫小牧港に荷揚げされました

  • 2019.10.16

 2019年10月9日(水)、フィンランドから日本向けに北極海航路経由で試験輸送された40ftコンテナ20個が苫小牧港で荷揚げされました。その歓迎式典に北極域研究センターから大塚夏彦教授および森木亮教授が参加しましたので、概要を報告します。
 苫小牧港では過去にも北極海航路経由のバルク貨物を荷揚げしていますが、北極海航路経由のコンテナ貨物の荷揚げはこれが日本で初めてとなります。コンテナ内の貨物は道内向けの住宅建材用の集成材です。冬季降雪前の住宅建築に間に合わせるため、今期の北極海航路が利用可能となってすぐの9月13日にヘルシンキ港を出港していました。
 海運会社は中国最大手のCOSCO社で貨物船は「天恩」(TIAN EN)(37,175dwt)、アイスクラスを持つバルク貨物船です。主たる貨物は中国向けの木材チップで、コンテナは主に甲板上に固定されていました。  
 この寄港に際し、苫小牧港管理組合が入港歓迎セレモニーを開催しました。折しも台風一過の強風の中、式典は船内のブリッジで行われ、苫小牧市の岩倉市長とCOSCO Shipping Japan社の譚社長らが挨拶を行い、「天恩」船長らに苫小牧市のハスカップレディが花束を贈呈しました。  
 今回の輸送は順調に行われ、受荷主の住宅建築業者は予定どおり降雪期前に建材を入手できました。道内には他にも北極海航路に関心を持つ受荷主がおり、苫小牧港管理組合は今後も寄港の増加を図っていくとしています。